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葬式の受付係を頼まれたら?受け方・断り方のマナー

葬儀での受付係は弔問者や参列者をお迎えする立場で、ご遺族の代理ともいえる役割です。 任された場合は具体的にどんなことをすればいいのでしょうか。 葬儀においての受付係の役割や流れ、またその際の注意点などを見ていきましょう。

受付を頼まれた時の返事の仕方

葬儀の受付を頼まれた際は、特別の事情がない限りは引き受けることがマナーとなっています。

当日引き受けることができる場合

当日受付を引き受けることができる場合は、「この度はお悔やみ申し上げます。私でお手伝いできることがあれば、受付を努めさせていただきます」などと言い、引き受ける旨を伝えます。

当日やむを得ず引き受けることができない場合

「受付をしてくれないかと依頼される」=「引き受けてもらえることを前提としている」と考えましょう。

冠婚葬祭の中でも葬儀は最も重要度の高いものとなるため、依頼された場合は引き受けるのが一般的です。

しかし、以下の場合はやむを得ない事情となるため、断ってもよいでしょう。

・「病院に入院している」
・「退院したばかりで会社も休んでいる。とてもではないが立っていられない」
・「現在出張で海外にいる、今から飛行機を手配したとしても物理的に葬儀の日に間に合わない」

一般的に、葬儀の参列を断る場合は、理由は詳しく話さないことがマナーとなっています。

断る際は、「この度はご愁傷様です。お伺いしたいのですが、やむを得ない事情で、どうしてもお伺いすることができません。〇〇さまのご冥福をお祈りしております」と一言告げるとご遺族の気持ちに寄り添うことができます。

しかし、理由も話さず断ると今後の付き合いに影響が出てしまう可能性があると言う場合は、簡単に事情を説明してもよいでしょう。
また、あいまいな返事をしたり、返事を伸ばすことは望ましくありません。
早い段階で断りを入れれば、ご遺族側でも他の受付係を早めに手配することができます。

受付係の基本的な役割と流れ

受付係は葬儀が始まるまでに受付の準備を完了させなければならないため、1時間前には会場に到着するようにしましょう。

その後、喪主をはじめとする喪家へ挨拶をし、祭壇へ一礼します。

受付係の基本的な流れ

受付係の基本的な流れは以下の通りです。

①事前準備をする

②挨拶と香典の受け取り

③記帳をお願いする・返礼品をお渡しする

事前準備をする

まずは、葬儀の流れや会場の配置の把握をします。

それから、芳名帳、筆記具(ペン)、香典受け、返礼品がきちんと揃っているかを確認します。ペンは黒の筆ペン、ボールペン、サインペンなど複数のタイプを揃えておきます。

また、葬儀場によっては返礼品の受け渡し場所が受付と異なる場合もあります。そのため受け渡しの手順も含めた確認も必要です。

挨拶と香典の受け取り

葬儀が始まり弔問者や参列者が受付へ入ってきたら、挨拶を受け、香典を受け取ります。

その際はご遺族の代理として「本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます」などのように、弔問に来てくださったことに対するお礼を伝えます。

香典を受け取る際は「ありがとうございます」「お預りします」などの言葉を添えて両手で受け取った後、一礼します。

尚、ご遺族が来られた場合は「この度は誠にご愁傷様でした」という挨拶にしましょう。

記帳をお願いする・返礼品をお渡しする

挨拶をして香典を受け取った後は、芳名帳への記入を促します。
「恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所をご記入ください」などと声掛けし、芳名帳に記帳していただきます。
記帳していただいている間に、返礼品を渡す準備や香典を会計係へ渡すなどの作業をするとスムーズです。

その他

受付が終わったら会計係に香典を渡します。近年では香典泥棒の被害も出ているため、お金の取り扱いにはしっかりと注意をしましょう。
また、弔問者が供物や弔電などをお持ちなら、お礼をいって受け取り、まずは記帳してもらいます。その後で葬儀社のスタッフや会場の係に報告しましょう。

葬儀の受付をする際の注意点

葬儀の受付を行う際は、以下のような注意が必要です。

遅刻は絶対に避ける

葬儀は、「故人との最後の別れ」です。
そのため、弔問者や参列者の中には葬儀が始まる30分以上前に来られる方もいらっしゃいます。
受付係は、そういった弔問者を迎える立場にあるため、遅刻は絶対に避けましょう。
受付の準備もあるので、会場には葬儀が始まる1時間前には到着するのがマナーです。

 

会場の配置やスケジュールなどを事前に把握しておく

受付係は、化粧室や駐車場の場所を尋ねられることも多くあります。
また、何時に開式するのかといったスケジュールを聞かれることもあります。
そのため、葬儀が始まる前までに、会場の配置やスケジュールを把握しておくことが大切です。

受付をしている人全員が同じ対応をする

葬儀の受付で実際に問題になるケースが、「受付の人間によって対応が異なってしまったため、後に大きな問題となってしまった」ことです。
よくあるケースは、「ご遺族が香典を辞退されている」場合です。

ご遺族の中には香典の辞退を望まれている方もいらっしゃいます。
もし、ご遺族が「香典辞退」のご意向を示されている場合、受付の係は香典を受け取ってはいけません。

しかし、弔問者や参列者の中には、香典を持参されている方もいらっしゃいます。
受付で香典を出された場合は、「申し訳ありません、故人の遺志により、ご香典は辞退申し上げております」と丁寧にお断りし、お辞儀をしましょう。

また、「弔問者や参列者の香典は断るが、親族の香典は受け取る」という形を取る場合は、ご親族が受付に来たら、「この度はお悔み申し上げます」などのように挨拶をします。

受付の対応が異なってしまい、「〇〇さんからは受け取っていたのに私のは受けとってもらえなかった」ということにならないようにしましょう。

まとめ

受付係は、「ご遺族側の立場」となります。

そのため、弔問者や参列者に対しても、「来ていただく側」の言葉遣いや態度が求められます。

受付の対応に失礼があると、ご遺族の印象まで悪くしてしまう可能性もあるため、任された際はきちんと務め上げましょう。

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