葬式の受付係を頼まれたら?受け方・断り方のマナー

葬儀での受付係は弔問者や参列者をお迎えする立場で、ご遺族の代理ともいえる役割です。 任された場合は具体的にどんなことをすればいいのでしょうか。 葬儀においての受付係の役割や流れ、またその際の注意点などを見ていきましょう。

【受付を頼まれた時の返事の仕方】

葬儀の受付を頼まれた際は、特別の事情がない限りは引き受けることがマナーとなっています。


■当日引き受けることができる場合

当日受付を引き受けることができる場合は、「この度はお悔やみ申し上げます。私でお手伝いできることがあれば、受付を努めさせていただきます」などと言い、引き受ける旨を伝えます。


■当日やむを得ず引き受けることができない場合

「受付をしてくれないかと依頼される」=「引き受けてもらえることを前提としている」と考えましょう。


冠婚葬祭の中でも葬儀は最も重要度の高いものとなるため、依頼された場合は引き受けるのが一般的です。


しかし、以下の場合はやむを得ない事情となるため、断ってもよいでしょう。


・「病院に入院している」

・「退院したばかりで会社も休んでいる。とてもではないが立っていられない」

・「現在出張で海外にいる、今から飛行機を手配したとしても物理的に葬儀の日に間に合わない」


一般的に、葬儀の参列を断る場合は、理由は詳しく話さないことがマナーとなっています。

断る際は、「この度はご愁傷様です。お伺いしたいのですが、やむを得ない事情で、どうしてもお伺いすることができません。〇〇さまのご冥福をお祈りしております」と一言告げるとご遺族の気持ちに寄り添うことができます。

しかし、理由も話さず断ると今後の付き合いに影響が出てしまう可能性があると言う場合は、簡単に事情を説明してもよいでしょう。

また、あいまいな返事をしたり、返事を伸ばすことは望ましくありません。

早い段階で断りを入れれば、ご遺族側でも他の受付係を早めに手配することができます。



【受付係の基本的な役割と流れ】

受付係は葬儀が始まるまでに受付の準備を完了させなければならないため、1時間前には会場に到着するようにしましょう。

その後、喪主をはじめとする喪家へ挨拶をし、祭壇へ一礼します。


■受付係の基本的な流れ

受付係の基本的な流れは以下の通りです。


①事前準備をする

②挨拶と香典の受け取り

③記帳をお願いする・返礼品をお渡しする


■事前準備をする

まずは、葬儀の流れや会場の配置の把握をします。

それから、芳名帳、筆記具(ペン)、香典受け、返礼品がきちんと揃っているかを確認します。ペンは黒の筆ペン、ボールペン、サインペンなど複数のタイプを揃えておきます。

また、葬儀場によっては返礼品の受け渡し場所が受付と異なる場合もあります。そのため受け渡しの手順も含めた確認も必要です。


■挨拶と香典の受け取り

葬儀が始まり弔問者や参列者が受付へ入ってきたら、挨拶を受け、香典を受け取ります。

その際はご遺族の代理として「本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます」などのように、弔問に来てくださったことに対するお礼を伝えます。

香典を受け取る際は「ありがとうございます」「お預りします」などの言葉を添えて両手で受け取った後、一礼します。

尚、ご遺族が来られた場合は「この度は誠にご愁傷様でした」という挨拶にしましょう。


■記帳をお願いする・返礼品をお渡しする

挨拶をして香典を受け取った後は、芳名帳への記入を促します。

「恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所をご記入ください」などと声掛けし、芳名帳に記帳していただきます。

記帳していただいている間に、返礼品を渡す準備や香典を会計係へ渡すなどの作業をするとスムーズです。


■その他

受付が終わったら会計係に香典を渡します。近年では香典泥棒の被害も出ているため、お金の取り扱いにはしっかりと注意をしましょう。

また、弔問者が供物や弔電などをお持ちなら、お礼をいって受け取り、まずは記帳してもらいます。その後で葬儀社のスタッフや会場の係に報告しましょう。



【葬儀の受付をする際の注意点】

葬儀の受付を行う際は、以下のような注意が必要です。


■遅刻は絶対に避ける

葬儀は、「故人との最後の別れ」です。

そのため、弔問者や参列者の中には葬儀が始まる30分以上前に来られる方もいらっしゃいます。

受付係は、そういった弔問者を迎える立場にあるため、遅刻は絶対に避けましょう。

受付の準備もあるので、会場には葬儀が始まる1時間前には到着するのがマナーです。


■会場の配置やスケジュールなどを事前に把握しておく

受付係は、化粧室や駐車場の場所を尋ねられることも多くあります。

また、何時に開式するのかといったスケジュールを聞かれることもあります。

そのため、葬儀が始まる前までに、会場の配置やスケジュールを把握しておくことが大切です。


■受付をしている人全員が同じ対応をする

葬儀の受付で実際に問題になるケースが、「受付の人間によって対応が異なってしまったため、後に大きな問題となってしまった」ことです。

よくあるケースは、「ご遺族が香典を辞退されている」場合です。


ご遺族の中には香典の辞退を望まれている方もいらっしゃいます。

もし、ご遺族が「香典辞退」のご意向を示されている場合、受付の係は香典を受け取ってはいけません。

しかし、弔問者や参列者の中には、香典を持参されている方もいらっしゃいます。

受付で香典を出された場合は、「申し訳ありません、故人の遺志により、ご香典は辞退申し上げております」と丁寧にお断りし、お辞儀をしましょう。


また、「弔問者や参列者の香典は断るが、親族の香典は受け取る」という形を取る場合は、ご親族が受付に来たら、「この度はお悔み申し上げます」などのように挨拶をします。


受付の対応が異なってしまい、「〇〇さんからは受け取っていたのに私のは受けとってもらえなかった」ということにならないようにしましょう。



まとめ

受付係は、「ご遺族側の立場」となります。

そのため、弔問者や参列者に対しても、「来ていただく側」の言葉遣いや態度が求められます。

受付の対応に失礼があると、ご遺族の印象まで悪くしてしまう可能性もあるため、任された際はきちんと務め上げましょう。

【挨拶文例付き】喪主の挨拶のマナー

葬儀では、喪主が故人に代わって参列者の方々に感謝の言葉を伝えることが一般的となっています。
喪主の挨拶は、葬儀の様々な場面で行います。
しかし、そういった機会は滅多にないため、挨拶を任された方は戸惑うこともあるかもしれません。


そこで今回は、喪主の挨拶のタイミングや話すべき内容など、場面ごとに見ていきたいと思います。




喪主挨拶のタイミング

喪主挨拶のタイミングは、葬儀全体の中で複数あります。


■通夜

僧侶による読経が終わり、参列者の焼香が終わった後に通夜通夜振舞いの席へと移動します。その前、若しくはお通夜終了後に喪主が挨拶をします。
挨拶は、参列者に対して通夜に参列してくれたことに対するお礼の言葉を伝えます。
また、その際に、翌日以降に予定されている葬儀・告別式の日程や時間についても案内します。


■通夜振る舞い

通夜後に行われる通夜振舞いでは、開始時に挨拶をします。


■告別式(出棺時)

告別式では喪主、若しくは親族の代表者が挨拶をします。
一般的なタイミングは、告別式が終わった後の火葬場へ向けて出棺する前に行います。(告別式中に挨拶を行うケースもあります)


■精進落とし

通常、火葬の後には精進落としの食事があります。
ここでの喪主の挨拶は、開始時と終了時に行い、葬儀が無事に終わったことを報告した上で感謝の言葉を伝えます。



喪主の挨拶のポイント

挨拶は「長すぎず、簡潔に」を意識し、およそ1〜3分を目安にしましょう。


■挨拶で意識すること

挨拶の内容は以下のことを意識して話します。


  • (自身と)故人との関係性
  • 参列者へのお礼の言葉
  • 故人への生前の厚意に対するお礼
  • 故人のエピソード
  • 残された家族への力添えのお願い

「故人のエピソード」では、以下の内容を盛り込むと、故人が遺族や参列者にとってどのような立場であったのかが明確になります。


  • 故人の社会的な立場の簡単な説明
  • 生前の元気な時の様子

基本的にはある程度決まった文言を使いますが、「故人とのエピソード」については自分なりの言葉で伝えることでより気持ちが伝わります。


■「忌み言葉」に気をつける

葬儀では避けるべき、重ね言葉や不吉なことを連想させる言葉といった「忌み言葉」は使わないようにしましょう。


■メモは見てもいいの?

結論から言いますと、メモは見ても問題ありません。
メモを見ずに挨拶しなければいけないと思われる方もいらっしゃいますが、大切なことは参列者の方にしっかりと感謝の気持ちを伝えることです。
そのため、メモを見て話すことは失礼には当たりません。



喪主挨拶場面ごとの基本文例

故人が生前どのように過ごしていたのかや、どのような性格だったのかなど、エピソードを添えて伝えると参列者にとっても分かりやすいでしょう。


■通夜

本日はお忙しいところ、故人〇〇の通夜にご参列くださいまして、誠にありがとうございます。


生前は、格別のご厚情(こうじょう)を賜りまして、心より感謝申し上げます。
〇〇も皆様に見守られて、喜んでいることかと思います。


なお、明日の葬儀・告別式は〇〇時より△△で執り行う予定でございますので、宜しくお願いいたします。


本日は誠にありがとうございました。


〜通夜振る舞いをご案内する場合〜

なお、この後、ささやかではございますが、通夜振る舞いをご用意しております。お時間の許す方は、是非、ご一緒に召し上がりながら個人を偲んでやってください。


■通夜振る舞い開式の挨拶

本日はお忙しいところ、ご丁寧にお悔やみをくださいましてありがとうございました。
また、生前は、格別のご厚情(こうじょう)を賜りまして、厚く御礼申し上げます。故人〇〇も皆様に見守られまして、喜んでいることかと思います。


なお、明日の葬儀・告別式は〇〇時より△△で執り行う予定でございますので、宜しくお願いいたします。


ささやかではございますが、別室に粗茶など用意しております。どうぞ召し上りながら、故人の思い出話などお聞かせいただければ幸いです。


本日は誠にありがとうございました。


■通夜振る舞い閉式の挨拶

本日はお忙しいところ、お越しいただき誠にありがとうございました。
おかげをもちまして、滞り無く通夜を終えさせていただくことができました。


まだごゆっくりしていただきたいところですが、遠方の方もいらっしゃると伺いましたので、この辺で本日はお開きにさせていただきいと思います。
お帰りの皆様は、どうぞお気をつけてお帰りください。


本日は、誠にありがとうございました。


■告別式(出棺時)

遺族を代表いたしまして、皆様に一言、ご挨拶申し上げます。
私は故人の長男の〇〇でございます。
本日はお忙しいところ、父〇〇の葬儀にご会葬くださり、誠にありがとうございます。


おかげをもちまして、昨日の通夜、そして本日の告別式を滞りなく執り行うことができました。
故人もさぞかし皆様に感謝していることと存じます。


〜故人とのエピソードを伝える〜


父が晩年を豊に過ごすことができましたのも、ひとえに皆様のご厚情のおかげと深く感謝いたしております。
私どもはまだまだ未熟ではありますが、故人の教えを守り、精進していく所存でございます。今後とも、故人同様に、ご指導、ご鞭撻(べんたつ)をいただけますと幸いです。


本日は、誠にありがとうございました。


■精進落とし

〈始まりの挨拶〉

本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。
お陰さまで滞りなく葬儀を終えることができました。これもひとえに皆様のご厚情のおかげと深く感謝いたしております。


ささやかではございますが、精進落としのお膳をご用意致しましたので、お時間の許す限り、ごゆっくりおくつろぎ下さい。


本日はありがとうございました。


〈お開きの挨拶〉

本日は、お忙しいところ、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。
皆様に心のこもったお見送りをしていただき、亡き〇〇も喜んでいることと存じます。


まだごゆっくりしていただきたいところですが、皆様お疲れかと思いますので、この辺りでお開きにさせていただきたいと思います。
どうぞみなさま、お気をつけてお帰りください。


本日は誠にありがとうございました。



まとめ

喪主として挨拶をする際に最も大切なことは故人に代わって「感謝の気持ちを伝える」ことです。
参列してくれたお礼と、故人が生前にお世話になった感謝の気持ちが伝われば十分です。
挨拶は緊張するものではありますが、ゆっくりと自分なりの言葉で伝えましょう。

葬儀で恥をかかないための喪主の挨拶マナー

葬儀では、喪主が故人に代わって参列者の方々に感謝の言葉を伝えることが一般的となっています。
喪主の挨拶は、葬儀の様々な場面で行います。
しかし、そういった機会は滅多にないため、挨拶を任された方は戸惑うこともあるかもしれません。

そこで今回は、喪主の挨拶のタイミングや話すべき内容など、場面ごとに見ていきたいと思います。

喪主挨拶のタイミング

喪主挨拶のタイミングは、葬儀全体の中で複数あります。


・通夜

僧侶による読経が終わり、参列者の焼香が終わった後に通夜通夜振舞いの席へと移動します。その前、若しくはお通夜終了後に喪主が挨拶をします。
挨拶は、参列者に対して通夜に参列してくれたことに対するお礼の言葉を伝えます。
また、その際に、翌日以降に予定されている葬儀・告別式の日程や時間についても案内します。


通夜後に行われる通夜振舞いでは、開始時に挨拶をします。


・告別式(出棺時)

告別式では喪主、若しくは親族の代表者が挨拶をします。
一般的なタイミングは、告別式が終わった後の火葬場へ向けて出棺する前に行います。(告別式中に挨拶を行うケースもあります)


・精進落とし

通常、火葬の後には精進落としの食事があります。
ここでの喪主の挨拶は、開始時と終了時に行い、葬儀が無事に終わったことを報告した上で感謝の言葉を伝えます。


喪主挨拶のポイント

挨拶は「長すぎず、簡潔に」を意識し、およそ1〜3分を目安にしましょう。


・挨拶で意識すること

挨拶の内容は以下のことを意識して話します。


  • (自身と)故人との関係性
  • 参列者へのお礼の言葉
  • 故人への生前の厚意に対するお礼
  • 故人のエピソード
  • 残された家族への力添えのお願い

「故人のエピソード」では、以下の内容を盛り込むと、故人が遺族や参列者にとってどのような立場であったのかが明確になります。


  • 故人の社会的な立場の簡単な説明
  • 生前の元気な時の様子

基本的にはある程度決まった文言を使いますが、「故人とのエピソード」については自分なりの言葉で伝えることでより気持ちが伝わります。


・「忌み言葉」に気を付ける

葬儀では避けるべき、重ね言葉や不吉なことを連想させる言葉といった「忌み言葉」は使わないようにしましょう。


・メモは見てもいいの?

結論から言いますと、メモは見ても問題ありません。
メモを見ずに挨拶しなければいけないと思われる方もいらっしゃいますが、大切なことは参列者の方にしっかりと感謝の気持ちを伝えることです。
そのため、メモを見て話すことは失礼には当たりません。


喪主挨拶基本文例

故人が生前どのように過ごしていたのかや、どのような性格だったのかなど、エピソードを添えて伝えると参列者にとっても分かりやすいでしょう。


・通夜

本日はお忙しいところ、故人〇〇の通夜にご参列くださいまして、誠にありがとうございます。


生前は、格別のご厚情(こうじょう)を賜りまして、心より感謝申し上げます。
〇〇も皆様に見守られて、喜んでいることかと思います。


なお、明日の葬儀・告別式は〇〇時より△△で執り行う予定でございますので、宜しくお願いいたします。


本日は誠にありがとうございました。


〜通夜振る舞いをご案内する場合〜

なお、この後、ささやかではございますが、通夜振る舞いをご用意しております。お時間の許す方は、是非、ご一緒に召し上がりながら個人を偲んでやってください。


・通夜振舞いの開会の挨拶

本日はお忙しいところ、ご丁寧にお悔やみをくださいましてありがとうございました。

また、生前は、格別のご厚情(こうじょう)を賜りまして、厚く御礼申し上げます。故人〇〇も皆様に見守られまして、喜んでいることかと思います。


なお、明日の葬儀・告別式は〇〇時より△△で執り行う予定でございますので、宜しくお願いいたします。


ささやかではございますが、別室に粗茶など用意しております。どうぞ召し上りながら、故人の思い出話などお聞かせいただければ幸いです。


本日は誠にありがとうございました。


・通夜振舞いの閉会の挨拶

本日はお忙しいところ、お越しいただき誠にありがとうございました。
おかげをもちまして、滞り無く通夜を終えさせていただくことができました。


まだごゆっくりしていただきたいところですが、遠方の方もいらっしゃると伺いましたので、この辺で本日はお開きにさせていただきいと思います。

お帰りの皆様は、どうぞお気をつけてお帰りください。


本日は、誠にありがとうございました。


・告別式(出棺時)

遺族を代表いたしまして、皆様に一言、ご挨拶申し上げます。
私は故人の長男の〇〇でございます。
本日はお忙しいところ、父〇〇の葬儀にご会葬くださり、誠にありがとうございます。


おかげをもちまして、昨日の通夜、そして本日の告別式を滞りなく執り行うことができました。
故人もさぞかし皆様に感謝していることと存じます。


〜故人とのエピソードを伝える〜


父が晩年を豊に過ごすことができましたのも、ひとえに皆様のご厚情のおかげと深く感謝いたしております。
私どもはまだまだ未熟ではありますが、故人の教えを守り、精進していく所存でございます。今後とも、故人同様に、ご指導、ご鞭撻(べんたつ)をいただけますと幸いです。


本日は、誠にありがとうございました。


・精進落とし

〈始まりの挨拶〉

本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。
お陰さまで滞りなく葬儀を終えることができました。これもひとえに皆様のご厚情のおかげと深く感謝いたしております。


ささやかではございますが、精進落としのお膳をご用意致しましたので、お時間の許す限り、ごゆっくりおくつろぎ下さい。


本日はありがとうございました。


〈お開きの挨拶〉

本日は、お忙しいところ、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。
皆様に心のこもったお見送りをしていただき、亡き〇〇も喜んでいることと存じます。


まだごゆっくりしていただきたいところですが、皆様お疲れかと思いますので、この辺りでお開きにさせていただきたいと思います。
どうぞみなさま、お気をつけてお帰りください。


本日は誠にありがとうございました。


まとめ

喪主として挨拶をする際に最も大切なことは故人に代わって「感謝の気持ちを伝える」ことです。
参列してくれたお礼と、故人が生前にお世話になった感謝の気持ちが伝われば十分です。
挨拶は緊張するものではありますが、ゆっくりと自分なりの言葉で伝えましょう。

お布施の相場は?お布施の渡し方は

お布施は、葬儀や四十九日といった仏事(法事・法要)の際に、お坊さんに渡す御礼のことをいいます。
お布施の金額に必ずしも決まりはありませんが、あまりにも安すぎると失礼に当たる可能性もあります。

では、一体いくら包めばよいのでしょうか?
今回は全国のお布施の相場から、お布施の渡し方のマナーまでみていきたいと思います。

通夜や葬儀のお布施の金額相場

地域によっても変わりますがお布施の費用は約15万円から50万円の範囲が多いと言われています。
内訳は、読経料+戒名料+御車代や御膳料になります。
地域・項目別の金額相場は以下です。


読経料

お経を読んでもらうことに対しての僧侶への謝礼のことをいいます。


    〈地域別の相場〉

  • 北海道・東北地方 …15万円
  • 関東・近畿地方 …20万円
  • 中国・四国地方 …15万円

戒名料

戒名を授けてもらったことに対しての謝礼のことをいいます。

宗教、お寺や戒名のランクによって金額が異なります。
10万円~100万円ほど見ておくとよいでしょう。


御車代

御車代は僧侶が移動する際にかかった交通費です。
地域によって若干の違いがあります。
5千円~1万円ほど用意しておけば問題ないでしょう。


御膳料

御膳料は僧侶が会食に参加されなかった際に渡す食事代のことです。
5千円〜1万円が一般的な相場といえるでしょう。
御膳の代わりとして差し出すものなので、僧侶が食事会に参加された場合は必要ありません。


お布施の金額相場の最新傾向

都市部では、お布施の金額の相場が下がる傾向があります。
なぜなら、葬儀社にその日限りのお寺を紹介してもらう家庭が増えてきているからです。 通夜をせず、葬儀・告別式を1日で終わらせる一日葬の場合、お布施は必要ありません。

また、今までは金額相場をお寺の方に聞いても「お気持ちで」と返答されることが多くありました。

しかし、近年では相場の返答をもらえたり、金額の一覧表をつくっているお寺もあるようです。
一度確認してみるのもよいでしょう。


法事・法要のお布施の金額相場

法事や法要で、僧侶にお経を読んでいただいたとき、お布施が必要となります。
多くは、四十九日・初盆・お彼岸・一周忌・三回忌・七回忌をおこなったときにお布施をお渡しします。

法事・法要のお布施は宗派や地域の差がほとんどありません。
「3万円~5万円」が相場です。
さらに、僧侶の御車代として「5千円~1万円」を加えるのが一般的です。

または、これまで同じお寺とお付き合いしてきた両親や親せきなどに、「今までいくらお布施を包んできたのか」を聞けば、間違いないでしょう。


葬儀でお布施を渡すタイミングとマナー

お布施の金額も大切ですが、渡し方も十分に気を付けなければいけません。

葬儀のお布施を渡すタイミングは、葬儀の式の前に僧侶へあいさつをするとき。または、葬儀の後にお礼を伝えるときにお渡しします。
法事・法要もまたお礼を伝えるときに一緒にお渡ししましょう。

お布施を僧侶へお渡しするときは素手で触れずにお布施をお渡します。
小さなお盆に置いたり、袱紗(ふくさ)に包んでお渡しすることが基本です。

そして、お盆または袱紗の上に置いたまま、僧侶に「お布施」と書かれた文字の正面を向けて差し出します。
このとき、あいさつを一言添えましょう。

葬儀前と葬儀後にお渡しするときはあいさつを少し変えなけれないけないので、ご注意ください。


葬儀前に渡すとき

「本日は、父の(姓名)のためのお勤めをよろしくお願いいたします。これはお礼でございます。どうぞお納めください。」


葬儀後に渡すとき

「本日は、父の(姓名)の葬儀に、お心のこもったお勤めをしていただき、ありがとうございました。
これはお礼でございます。どうぞお納めください。」

寺院によっては、お布施を渡すタイミングが変わるところもあるので、心配な際は「お布施はいつお渡ししたらいいですか?」と直接確認をしてみるのもいいでしょう。


まとめ

お布施は僧侶への謝礼ではなく、「ご本尊に捧げる」といった意味をもっています。そのため金額もマナーも正しいものでなければいけません。

最近では、お寺の事情も変わってきているので、適切な金額を知りたいときは、葬儀社やお寺様に直接聞いてみるのもよいでしょう。

ご遺族にかけるお悔やみの言葉

お通夜や葬儀に参列した際など、ご遺族の方になんて声をかけたらいいのか・・・
みなさんも一度は悩まれたことはありませんか?

ご遺族の精神状態を考えると、どんな言葉をかけたらいいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回はご遺族へのお悔やみの言葉の伝え方、そして伝える際の注意点についてみていきたいと思います。

基本的なお悔やみの言葉

まず、お悔やみの言葉は、短く・簡潔に伝えることが大切です。
ご遺族は精神的にも時間的にも余裕がないため、長々としたお悔やみの言葉は避けます。

基本的には、次のような言葉が挙げられます。

  • 「この度はご愁傷様でございます」
  • 「この度はお悔やみ申し上げます」
  • 「心中お察しいたします」

ちなみに、「ご愁傷様」とは、人の死を悼み、身内を失った人に対するお悔やみの言葉のことをいいます。
そもそも「愁傷」とは、「心に負った傷を悲しく思います」という意味を持つ熟語で、相手の方に対して気の毒に思うという様を表しています。
つまり、「この度はご愁傷様でございます」という言葉だけで、十分お悔やみの言葉として成立するのです。

お葬式の受付でかける言葉

・ご遺族やご親族が受付にいる場合
「この度はご愁傷様でございます、御霊前にお供えください」若しくは「心からお悔やみ申し上げます」と声をかけるのが一般的です。

・葬儀場の従業員の場合
親族や故人の関係の方に受付のお手伝いを依頼しているケースもあります。
親族ではないからと、黙って香典を出すのではなく、「この度はご愁傷様でございます。御霊前にお供えください」ときちんとお伝えしましょう。

・あなたが故人、ご遺族の部下・上司の場合
「この度はご愁傷様でございます」と丁寧に伝えましょう。
お葬式の時は親族以外はあまり声をかける機会がないかもしれません。
その際は、目があった際に頭を下げて礼儀を尽くすだけでも十分です。

・あなたが故人、ご遺族の友人・同僚の場合
基本的にお葬式の場で、わざわざ言葉をかけに行く必要はありません。
それでももしご遺族と顔を合わせることがあれば、「誠にご愁傷様でございます」と声をかけましょう。
そして目があった場合は頭を下げて礼儀を尽くしましょう。

お葬式に参列した際にかける言葉

・あなたがご遺族の親族の場合
「この度はご愁傷様でございます」「お悔やみ申し上げます」「誠にご愁傷様です」「心中お察しいたします」といった言葉が一般的です。

お悔やみの言葉を伝える際の注意点

  1. ご遺族との長話は避ける
  2. まず第一に、先述した通り、ご遺族は弔問客への対応など儀式の準備などに追われているので、短く端的に話をし、長話は避けましょう。

  3. 病状や死因を聞くことを避ける
  4. また、病状や死因を聞くことも傷心のご遺族に対して大変な失礼に当たるので控えます。
    ご遺族の方の心中を察し、お悔やみの言葉だけを伝えるようにしましょう。

  5. 「忌み言葉」を使わない
  6. お悔やみを伝える際は「忌み言葉を使わない」ということにも気をつけなければいけません。
    「忌み言葉」とは、重ね言葉(かさねことば)のように、使うことが憚(はばか)られる言葉を指します。

    具体的には、「重ね重ね」「たびたび」「いよいよ」「またまた」「つくづく」「ますます」といった言葉は避けます。

    また、「再三」「再び」「なお」「追って」のように不幸が続く・繰り返しを表す言葉も避けましょう。

  7. 直接的な表現は避ける
  8. 生死に対する直接的な表現は避け、下記のような表現をつかって言い回します。


    ・「死亡」「死去」「亡くなった」→「ご逝去」
    ・「ご存命」「生きていた頃」→「ご生前」「お元気な頃」

    メールなどでお悔やみを伝える際のマナー

    昔では考えられませんが、今日ではメールやLINEでお悔やみの言葉を伝えるといったことも増えてきています。
    本来は直接会って伝えることがマナーですが、関係性や状況によってはメールなどでお悔やみの言葉を伝えても問題ありません。

    メールでお悔やみの言葉を伝える際は、口頭でお悔やみの言葉を伝える時と同様、手短に伝えることが大切です。
    そのため、時候の挨拶や前置きは省略し、冒頭からお悔やみの言葉を書きます。
    さらに、件名は分かりやすく、簡潔にすることも大切です。
    親しい間柄の場合は、件名は「〇〇(送り主の名前)よりお悔やみ申し上げます」のように、ひと目で分かるような件名を書くと分かりやすいです。
    仕事上の付き合いがある方は、件名を「株式会社〇〇(会社名)の〇〇(担当者名)よりお悔やみ申し上げます」と会社名と個人名が分かるように書くといいでしょう。

    しかし、お悔やみをメールで述べるのはあくまでも略式であるため、急ぎで送るものと認識しておいてください。
    また、略式とはいえ、弔意を示すための文書になるので、あまり固くなる必要はありませんが、普段よりも丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

    まとめ

    お悔やみの言葉はあなたと相手との関係性や状況にあった言葉を選ぶことが大切です。

    きちんとした形式ももちろん大切ですが、相手の気持ちを考えた「気持ちを伝える」ことが一番大切です。

葬儀の服装【参列者側の服装】

葬儀に参列する際には、遺族以外も一般的には「喪服」を着用しますが、実は「平服」でも問題ないことをご存知でしょうか?

その理由や性別によって異なる服装を解説していきたいと思います。

平服でも大丈夫な理由

個人を悼む気持ちが大切ですから、派手なものでければ平服で参列することはマナー違反ではないという考え方です。

元々、喪服とは遺族や近親者が喪に服していることを示すものです。

そのため、参列者が喪服を着用することは必須ではありません。

しかし、「平服=普段着」という意味合いではありませんので注意が必要です。

男性の場合

地味な色のスーツ、基本的には黒のスーツが無難でしょう。

上下違いのスーツは避けます。

ネクタイと靴、靴下はすべて黒で揃え、柄物は避けましょう。

また、シャツは白でネクタイピンはつけません。

また、結婚指輪以外のブレスレットや時計などといったアクセサリー類は外しましょう。

女性の場合

地味な色のスーツかワンピースを着用します。

スカートが一般的ですが、ミニスカートは避けます。

色は黒や濃紺といった暗めの色で、無地のものにします。

また、透ける素材などの露出の多いものは避け、落ち着いた服装を心がけましょう。

バッグ、ストッキングは黒色で揃えます。

靴も黒、若しくは紺色を着用します。

ハンカチは黒色か白無地のものを選びます。

アクセサリーは結婚指輪の他は一連の真珠のネックレス程度にしましょう。

メイクはナチュラルメイクにし、派手なマニュキュアは避けます。

子供の場合

子供の場合は「制服」が正式礼装になります。

しかし、幼児や小学生、または学校によっては制服がない場合もあると思います。

その際は、黒や紺、グレーといった地味な色合いの服装を着用します。

男の子であれば黒や紺などのジャケットにズボン。

女の子の場合はワンピースなどを着用するといいでしょう。

靴下は白で靴は黒や紺など地味な色のものを選びます。

まとめ

いずれにせよ、どのような服装にするかについては地域によって風習や習わしなどがありますので、こうでなければならないといった特別な決まりはありません。

私服でも構いませんが、派手すぎるものやカジュアル過ぎるものはマナー違反になるので避けるべきです。

服装を選ぶために最も大切なことは、個人への追悼の意を表し、ご遺族の気持ちを考えることです。

その場の状況に応じた判断をすることが大切です。

葬儀の服装【遺族側の服装】

葬儀における「喪服」

黒い背広を着用すればいいと思われがちですが、実は、遺族側、参列者側でも全く異なった決まりがあります。

今回はそんな「喪服」に関する説明を行なっていきたいと思います。


葬儀では喪主・遺族は参列者よりも正式な服装になるよう「喪服」を着用するのがマナーとされています。

喪服には「正式礼装」「準礼装」「略礼装」といった3つの種類の格式があります。

喪主・ご遺族は主催者の立場となるので、「正式喪服」を着用します。

和装・洋装どちらでも構いません。 一般的に男性は洋装を着用することが多く、女性は洋装・和装が半々くらいといわれています。

【関連記事】参列者側の服装について

男性の喪服

洋装の場合は、黒のフォーマルスーツに白のワイシャツ、黒無地のネクタイを着用します。

ベルトや靴は光沢のない黒、金属がついているものはできるだけ避け、靴下も必ず黒無地を着用します。

和装の場合は、黒羽二重の五つ紋付き羽織袴を着用します。

時計やアクセサリー類は外します。

女性の喪服

<洋装の場合は、黒無地のアフタヌーンドレスやワンピースで、夏でも襟元の詰まった長袖を着用します。

スカート丈は正座した時に膝が隠れる程度の長さのものを選びましょう。

ストッキングは肌がやや透ける程度の黒色。

バッグは光沢のない黒で、飾りや金具がついていないもの。

靴はヒールの高すぎない光沢のない黒のパンプスが基本です。

アクセサリーは、基本的には結婚指輪以外のアクセサリーはつけないともいわれていますが、パールなど真珠のアクセサリーはつけてもよいとされています。

ネックレスは一連のものを着用してください。

二連のネックレスは「不幸が重なる」といわれ、縁起が悪いとされています。

和装の場合は、黒無地の染め抜き五つ紋付きの着物で、帯は黒帯を選びましょう。

足袋は白で、草履は光沢のない黒。

また、和装の際は、アクセサリーは結婚指輪以外は不可とされています。

髪型についてはロングヘアの人は結び、派手な色に染めている場合は黒に染め直しましょう。

メイクは控えめにして、マニュキュアは濃い色は避けます。

一般的には、喪主などを務める際は、和装の正喪服を着用するといわれています。

子供の喪服


学生の場合、男女ともに制服を着用します。

幼児や小学生などの制服がない場合、または制服が明るい色や柄が入っているなどといった場合は黒若しくは派手ではない服装を着用します。

靴下は黒か白で、靴は黒か紺色といった地味な色のものを着用させます。

【2020年最新版】香典の正しいマナー


香典とは、「線香や花の代わりとして、故人の霊前に供える金品」のことを言います。

故人の遺族を経済的に助けるという意味もあり、故人だけでなく、遺族への配慮も必要となるものです。

そんな香典には、とても大切なマナーがあります。このマナーを守らないと、故人にも遺族にも、ぞんざいな印象をあたえかねません。

この記事では、香典袋の書き方、渡し方、金額の相場、お金の入れ方など全てのマナーについてご説明します。

お世話になった故人や遺族に失礼にならないよう、マナーを身につけましょう。

香典袋の書き方

香典には、お金をいれる中袋と、中袋をいれる「香典袋」、二重にします。

香典袋には、上部に「御香典」など表書きをし、水引の下に名前を書きます。

このとき、つぎのことを気をつけましょう。

薄墨で書く

香典袋の表書きや名前は薄墨で書くことが礼儀とされています。

「涙で墨が薄まった」ことをあらわし、故人の死を悲しんでいると伝えるためです。

なお、中袋は黒のサインペンでも問題ありません。

慶弔用のスタンプはつかわない

つかってもマナー違反にはなりません。

しかし、遺族の方が薄墨で書くことを慣習としている場合、スタンプは軽い印象をあたえるかもしれません。

できるだけ、慶弔用スタンプはつかわないほうがよいでしょう。

香典袋は故人の宗派や宗教によってちがう

「ご霊前」という表書きは、浄土真宗やキリスト教のプロテスタントでは不適切です。

浄土真宗は、「故人は仏になる」という思想のため。

キリスト教カトリックは、「異教の偶像を崇拝している」とみなされるためです。

このほか、表書きだけではなく、形式も少し異なります。

くわしく見ていきましょう。

香典の書き方

仏教・仏式

「御霊前」「御香料」「御香典」「御悔」と表書きします。

浄土真宗では、「御仏前」です。

蓮の花が印刷された香典袋をつかいます。

キリスト教式

キリスト教は、カトリックとプロテスタント、2つの宗派に分かれています。

カトリック…「御花料」「御ミサ料」

プロテスタント…「御花料」「献花料」「忌慰料」

香典の右上に十字架が印刷されている香典袋をつかいます。

神教式

「御榊料」「玉串料」「御玉串料」「神饌料」「御饌料」「御神前」と表書きしましょう。

故人の宗教・宗派がわからないときは

「御香料」や「御香資」「御香典」

「供物として香を供える」という意味があるので、どの宗教・宗派で用いても大丈夫です。

香典袋に書く名前はどのように書く?

香典袋の水引の下に書く「名前」は、会葬者の氏名をフルネームで。

会社の場合は、香典袋の水引の下、中心に役職とフルネームを。

その右側に会社名を正式名称で記入します。

代理として香典をわたす場合

会社関係の代理…依頼者の役職、フルネームを書き、その右側に会社名。

妻が夫の代理…ご主人の名前の左下に「内」と少し小さめに書く。

連名で書く場合

3名…中心に1番目上の人の名前を書く。その右側は空けて、左側にほか2名の名前を記入。

4名以上…代表のフルネームを中心に記入。名前の左側に「外一同」と書く。全員の姓名、住所、金額を書いた白無地の紙を内袋にいれる。

香典袋の水引は黒白色が一般的

水引の色は黒に近いほど、悲しみが深いことをあらわします。

葬儀には「黒白色」が最も適切でしょう。

結びは、このような不幸が二度と起こらないようにという想いをこめて「結び切り」にします。

黒白色、結び切りはどの宗教・宗派でも同じです。

香典の中袋の書き方

つぎは、香典袋のなかに入る中袋です。中袋には大切なお金をいれます。

表には金額、裏には住所など記入する

表側の中央に、中袋にいれた金額を記入します。

裏側には、袋の中心から左側に、郵便番号・住所・名前を書きましょう。

金額は旧字体で

一なら「壱」、二なら「弐」。

「万」は「萬」と記入するのが正式とされています。

中袋にいれた金額が一万円なら、表側には「金壱萬円」または「金壱萬円也」。

「金(中袋にいれた金額)円」と覚えておきましょう。

香典の金額の目安は?

中袋にどのぐらいの金額をいれるのがよいのでしょうか。

これは故人とのつながりや、自身の年齢によってかわります。

家族・親族など強いつながりや、年を重ねると金額が高くなります。

目安としては、会社の関係、友人・知人なら20代は3千円~5千円。30代以上は1万円~5万円。

家族・親族などは、20代は5万円ほど。30代以降は5~10万円ほどです。

お金を入れるときのマナー

お札の顔が見えないようにいれる

お札には人物が印刷されていない裏側にして、そろえていれましょう。

開いたときに、お札の顔が見えないようにするのがマナーです。

新札はつかわない

お悔やみごとに新札をもっていくと、まるで「用意をしていた」かのように受け止められるおそれがあります。

新札をつかわないか、または、新札を1つに折ってからいれましょう。

香典の渡し方

香典の渡し方

香典をわたすときにもマナーを求められます。

ふくさに包んでわたす

香典を包むふくさの色は、ねずみ色や紫色、藍色を選びましょう。

・ふくさの包み方

1.香典袋の表側を上にして、ふくさの中央から少し右寄りに置く

2.「右→下→上→左」の順に包む

3.右側のはみ出した部分を内側に折る

ふくさで包んだ香典は右の手のひらに置いて、左の手でふくさを開きます。

相手の方から名前が読めるように向きを整えてわたします。

あいさつの言葉も一緒に。遺族を思いやる言葉をかけましょう。

なお、「御冥福を…」は、浄土真宗では不適切になるので、ご注意ください。

香典をわたすタイミングは

通夜か葬儀・告別式、どちらかで香典をわたせばよいとされています。

通夜、葬儀どちらも出られるからといって、香典を2回わたすのはマナー違反に当たります。不幸が重なるという意味があり、縁起が悪いおこないです。

足りない分を追加で…ということもあるかもしれませんが、控えておきましょう。

参列できないとき、香典はどうしたらいい?

通夜も葬儀も参列できないときは、後日、喪主の家に訪問し、香典をわたしょう。

喪主に迷惑がかからないよう、訪問する日時は事前に連絡をしてください。

または、香典を郵送しても問題ありません。「現金書留」で送ります。

通夜や葬儀に参列できなかった理由や、お悔やみの言葉を書いた手紙を添えると、より気持ちのよい印象をあたえられます。

まとめ

香典は、故人へだけではなく、遺族の経済的な負担をへらす意味をもつ、とても重要なしきたりです。

それだけに、香典の準備、お札の入れ方、香典のわたし方まで厳しいマナーがあります。

このマナーをしっかり守ることで、故人を悼んだり、遺族への労わりの気持ちを十分にあらわすことができます。

マナーに自信がない、失礼な印象をあたえたらどうしよう…と不安なときは、この記事を参考にしてくださいね。